キャラクターとのコラボアイテムにはあまり興味がないのですが、なぜだかこの時計には強く興味をそそられました。
(色がネイビーなのが最もな理由です。)
スヌーピーが描かれたこの時計は、「シルバー スヌーピー アワード(※1)」の50周年記念として2020年に発表されたモデル。
いい年をした大人がスヌーピーの時計を身に着けるのはどうなんだろうと躊躇する一方、私の大好きなネイビーのカラーリングと、(アイテムの主役なのに)あまり目立たないスヌーピーの存在に惹かれてついついGETしてしまいました。
物分かりの良い 謙虚なスヌーピーに感謝。
スヌーピーが描かれたオメガのスピードマスターは、3種類がリリースされています(2022年9月現在)。
初 代・2003年発表(5,441本限定)
2代目・2015年発表(1,970本限定)
3代目・2020年発表(限定ではない)
この中で 私が持っているのは2020年発表の「3代目」。
資産価値としては球数が少ない「2代目」が現状で最も価値がありますが、金銭至上主義ではないので(お金は好きですが)「へぇ、そうなんだ」ぐらいに捉えています。
好きなモノに囲まれて、好きなモノを身に着けるのが一番心地良いですね。
オメガのスピードマスター(310.32.42.50.02.001)
ここからは オメガ・スピードマスター「シルバー スヌーピー アワード 50周年記念モデル」(Ref.310.32.42.50.02.001)の実機について、写真を交えてレビューします。
写真はすべてiPhone 12 miniで撮影しています。
何が言いたいかというと、さほど綺麗な写真ではないということです。
ですが、加工ばかりされたオフィシャルの宣材写真とはまた違う リアルな日常感を感じ取っていただけるとは思います。
それでは、レッツラゴー(古っ)。
全容
時計の全容はこのような感じ。
ネイビーカラーが魅力的な1本です。
「スヌーピーの時計」というレッテル(断定的な評価)のせいで、個性的で普段使いしづらい時計なのかと思いきや そんなことはなく、オンオフ問わずに着けることができます。
遠目から見ると スヌーピーの存在感は良い意味でほとんど無いので 気負うことなく気軽に使えます。
文字盤
続いて文字盤。
白い文字盤に見えますが、実際にはシルバーです。
文字盤だけのアップも撮ってみます。
カシャッとな。
よーく見ると中央部分に「Ag925」の文字が小さく刻印されています。
言わずもがな、シルバー925のことですね。
つまり、文字盤の素材はシルバーです(そのまんま)。
ネイビーとのカラーリングが素敵。
スヌーピーが描かれている部分にもう少し寄って撮ってみます。
もう一度、カシャッとな。
ちなみに、このスヌーピーが描かれた部分は秒針です。
なので、常に針が回っている部分。
裏蓋(うらぶた)
次に時計の裏側、裏蓋です。
この時計のメインと言っても過言ではない、ギミックが詰まった裏側。
過言ではなく、本当にこの時計のメイン部分だなと思える箇所です。
まずは、裏側全容。
もう少し寄ってみます。
「月から見た地球」のイラストと ”Eyes on the Stars”の文字がデザインされた綺麗な裏蓋。
この ”Eyes on the Stars”というフレーズは「星をみてごらん」と訳されているのをよく見かけるのですが、私の中ではニュアンスが少し違い、「星(上)を目指そう」みたいな意味合いのほうがしっくりきます。
セオドア・ルーズベルト氏(第26代アメリカ大統領)の名言「Keep your eyes on the stars and your feet on the ground.」から引用をしているフレーズです(「足は地面に 目は星に」的な意味。)。
翻訳とは100%そっくりそのままのニュアンスを表すことが出来ないものなので、どのように感じ取って、どのように訳して、どのように伝えるかが非常に難しい。
その国(今回なら米国)の言葉で感じ取るしかない(※2)のです。
脱線したので裏蓋の話に戻ります。
綺麗な宇宙のデザインだけがポイントではありません。
注目すべきは2点。
まず一つ目は、地球が回ります。
これは 表面のスヌーピーが描かれた秒針部分(スモールセコンド)と連動しているからで、裏蓋の地球もこれに合わせてずっとゆっくり回っています。
すごいぞクルクル。
そして2つ目は、ロケットに乗ったスヌーピーが現れること。
ストップウォッチ機能を作動させると アポロ13号の司令船に乗ったスヌーピーが登場する仕組み。
これは眺めていると楽しいぞ、ニヤニヤ。
文字と写真だけで説明されてもよく分からんぞ という意見がきっと多いでしょうから動画も載せます。
↓
このように、楽しめる要素が存分に詰まった裏蓋(裏側)。
このギミック要素を表面ではなく 裏側にデザインしたことが素晴らしい。
普段の着用時には見えませんが、だからこその特別感があってナイスです。
ナイスだぞ、デザイナー。
ヒューヒュー、パチパチパチ。
夜光
文字盤の話のおまけとして夜光についても少しだけ触れておきます。
と言っても写真を2枚載せるだけですが。
派手さがあるわけではないですが 視認性は問題なく、おおむね満足です。
付属品
次に付属品。
付属品も記念商品らしく、特別仕様のものが揃えられています。
専用ボックス、専用ルーペ、専用ブック、専用クロス、と 豊富なラインナップ。
まずは、箱です。
大外の箱を開けると、このようにメインボックスが収納されています。
メインボックスはストラップと同じようなナイロン素材のもの(全く同じではない)。
中央にはスヌーピーが描かれた特製エンブレムパッチがデザインされています。かわいいゾ。
このパッチにも「シルバー スヌーピー アワード」、「”Eyes on the Stars”」、「アポロ13号」の文字が入っています。
箱を開けると中はこんな感じです。
内装は白色で、裏蓋にはスヌーピーのイラストが描かれています。
クッション(時計を巻いて箱に収納するためのパーツ)の中央には穴が開いていて、その中に特製のルーペが納められている仕様。
箱の中を掘り進めると、専用クロスと携帯用のケースが収納されています。
携帯用ケースがひっそりと付属しているのはなかなか良いアイデアだなと思うものの、私が実際に使うことは無さそうです。
というか、無い。
クッション性がより高く、扱いやすい社外品を使っています。
オメガ、ごめん。
さて。
50周年記念モデルということもあって、こういう記念商品にありがちな専用ブックレットも付属しています。
ブックレットに載っているかっこいいページに実機を添えて撮ってみました。
自己満足の世界です。どうぞ。
専用ストラップベルトと替えのNATOベルト
ここからは、専用ストラップベルトと普段使っているNATOベルトを紹介します。
この時計には専用の純正ストラップベルトが付属しています。
ナイロン素材のストラップで 裏側(肌に触れる側)はレザー。
替えベルトは付属していないため、正直言うとあまり使いたくないのが本音です。
専用ベルト
専用純正ベルトの素材はナイロン(裏側はカーフレザー)です。
白のステッチが施された爽やかなデザイン。
裏側がカーフレザー仕様なのは一見すると素敵ですが、実用性を考えるとあまり嬉しくないディテール。
汗をかく夏には使いづらいですし、そうでなくとも劣化が早そうです。
という理由から この専用ストラップベルト、私は使わずに保管しています。
別売りで良いので、売って欲しいものですね。
替えベルト(NATOベルト)
先述の通り、残念ながら この時計には純正の専用ストラップベルトしか付属していません。
消耗することを考えると 専用ベルトは使いたくないものです。
そのため、
私は替えベルトとしてラルフ・ローレンRRLのナイロンNATOベルトを使っています。
このNATOベルトについては別記事で詳細を書くので今回は割愛しますが、装着している写真だけサクッと載せておきます。
まとめ
犬も疲れてきたようなので 最後に「まとめ」の章です。
今回はオメガのスピードマスター、「シルバー スヌーピー アワード 50周年記念モデル(Ref.310.32.42.50.02.001)」を紹介しました。
スヌーピーというキャラクターとのコラボアイテムでありながら、シックなデザインでまとめられており、きちんとコンセプトを持って製品化されているのは「さすが」の一言です。
オメガ・スピードマスターのファンやマニアが世界中に大勢いることを改めて納得させられる機会になりました。
インラインのスピードマスターと並べてみても、同じであって 同時に同じでないそのデザインの妙に感心させられます。
(※インラインのオメガ・スピードマスターについては また別の機会に書きます。)
あーあ、
まとめ終わらないうちにヌピ様が離脱して寝てしまいました。
まったくもう…。
というわけで、今回はこのあたりで失礼します。
おやすみなさい。
【参考記事】本気のオモチャ時計。スウォッチ×オメガのスピードマスター、ムーンスウォッチ(MOON SWATCH Mission to the Sun)SO33J100。
注釈
(※1)シルバー スヌーピー アワード
有人宇宙飛行のミッションの成功などに貢献した人物や提携会社に対して、NASAが授与を行う特別な賞のこと。
オメガの時計「スピードマスター」は、NASAが宇宙空間での船外活動に対して認定している唯一の時計として有名です。
オメガは、NASAのアポロ13号(トム・ハンクス主演で映画にもなったので有名ですね)が地球へ無事に帰還したことに貢献したとして、「スヌーピーアワード」を受賞しています。その受賞から50年が経過しましたよ、というのが今回紹介している時計=「スピードマスター シルバースヌーピーアワード50周年記念モデル」というわけです。ふむふむ。
(※2)その国の言葉で感じ取るしかない
翻訳家になりたかった私はたくさんの英語の書物を読んできましたが、結局その夢は断念しました。その一番の理由がまさにコレ、どんなに頑張って翻訳をしても最終的には「その国の言葉で感じ取るしかない」です。
よく、ビートルズの「Let it Be」を日本語に訳す場合にどう訳すか という議論が勃発しますが、翻訳内容は十人十色です。いくらどう頑張って訳したとしても芯の芯(真の真とも言える)まで日本語に置き換えることは出来ず、その国の言葉(=英語。細かく言えばこの場合は米語ではなく英語)で感じ取るしかありません。つまり、英語は英語でしかなく 日本語もまた日本語でしかなく、それらの橋渡しをすることはできても100%イコールにすることは不可能です。いかにニュアンスの食い違いを最小限に留めて伝えるのかが翻訳家の仕事の醍醐味であり、腕の見せ所なのでしょう。
無論、私が翻訳家にならなかった(なれなかった)理由はこれだけではなく、勉強もせずに放浪者として楽観的に暮らしていたからに他なりません。トホホのホ。
スペック
- ブランド :OMEGA(オメガ)
- モデル名 :コーアクシャル マスター クロノメーター クロノグラフ 42MM(シルバー スヌーピー アワード)
- 型番 :310.32.42.50.02.001
- ケース径 :42mm
- 重量 :約90g
- ムーブメント:手巻き
- キャリバー :cal.3861
- 文字盤カラー:シルバー
- 風防 :サファイアガラス
- ケース素材 :ステンレススチール
- ベゼル素材 :ステンレススチール
- ベルト素材 :ナイロン(裏面・カーフレザー)
- 防水 :5気圧
- 仕様 :クロノグラフ、クロノメーター、スモールセコンド、タキメーター、マスタークロノメーター認定、超高耐磁性能ムーブメント
- 原産国 :スイス
- 価格 :1,200,000JPY(plus tax)
- 実勢価格 :3,300,000JPY~3,900,000JPY(2022年9月)