海よりも山の方が好きな私ですが、
「海っぽいもの」は「実際の山」よりも好きです。
分かりにくいですね、すいません。
つまり、私の好みの順列を不等号で表すと
「 海っぽいもの > 山 ≧ 山っぽいもの > 海 」
のようになります。
(もっと)分かりにくい。
本題ではないので、いいです。
パラブーツのシメイという靴は、
アッパーはデッキシューズのような海を連想するデザイン。
ソールはトレッキング利用もOKな山仕様。
海の顔、山の顔、両方を併せ持っている面白い靴です。
パラブーツのシメイ
アッパーは海を意識、ソールは山でもOK。
そんな靴なんです、パラブーツのシメイ。
例えるなら、
海パン一丁で颯爽と登山をする人。
山の頂上でナンパする人。
テキーラをエナジードリンクで割った飲み物にハイビスカスを添えて雪山で飲む人。
そんなハイブリッドな感じの靴です(ちがう)。
デッキシューズのようなディテール
この靴の側面に配されたシューレース(靴紐)は、イミテーション仕様です。
イミテーションとは「にせもの」や「まがいもの」という意味。
デッキシューズの特徴でもある、側面の紐、
本物のデッキシューズの場合、このサイドのシューレースは甲のシューレースと繋がっていて、1本の紐が履き口をぐるりと一周しているものです(=フードパーカの紐みたいな感じ)。
こうすることで、フィッティングを高めるのが本来の目的で、
船の甲板(デッキ)で作業をする船乗りのための実用的なデザイン、というわけです。
ですが、
シメイのサイドシューレースは、イミテーション。
見せかけだけの、まがいものです。
なので、本来の用途としての実用性は皆無。
これつまり、
意味ねーしょん、です。
くだらん。
あと、
一般的なコットン製のシューレースの他に、レザーのシューレースも付属しています。
本物のデッキシューズは本来 甲板(デッキ)で履くための靴ですから、海水がジャブジャブとかかるわけです。
濡れた際、水をたっぷり吸ってしまうコットン製だと結び目がギュッと固くなり、ほどくのが大変。
それが、デッキシューズの紐の素材がレザーである所以です。
なるほどなるほど。
しかしながら、我が日常生活では水を浴びることなんてナッシング・アット・オール。
ともすれば、レザーのシューレース、ほどけやすいのです…。
山仕様なディテール
足回りはバッチリと山仕様です。
ソールはノルウェイジャン製法によって頑丈に縫い合わされており、
機能性だけではなく、無骨さを表現することの一助にもなっています。
アッパーとのギャップはありますが、うまい具合にまとまっている印象。
さすがはパラブーツ。
ソールは、ジャンヌソール(JANNU SOLE)が装備されています。
コマンドソールに形状が似ていますが、パラブーツのオリジナルソール。
本格的なトレッキングにも対応可能なこのソールは、クッション性も高く、街履きでも快適さを維持。
例のごとく、山道など舗装されていない道を歩くと小石が挟まりますが、そこがまた愛くるしい。
その他ディテール
まとめ
海 × 山 。
二面性を持つ素敵な靴、パラブーツのシメイについて書きました。
デザインは好みもありますが、上品さの中に 適度なボリューム感や無骨さがあって お洒落だなと思います。
履き口が広いので足入れがしやすく、クッション性の高いソールで履き心地も良い。
シューレースも、コットンとレザーの2本付属しているので、着せ替える楽しみもあります。
個人的にはとってもおすすめできる靴です。
(くどい。)
注釈
(※1)リスレザー
リスの革ではないです。仮にリスだとして、こんな巨大な面積の革(皮)を取ることができるのであれば、それはもはやリスではない。リスレザーについてはまたどこか別の機会に書きます。
スペック
- ブランド:Paraboot(パラブーツ)
- モデル名:CHIMEY(シメイ)
- 型番 :200817
- カラー :NOIR INK(ブラック)
- アッパー:牛革
- ソール :JANNU SOLE(ゴム底)
- 製法 :ノルウェイジャン製法
- 原産国 :フランス
- 価格 :66,000JPY(plus tax)